○御蔵島村立学校事案決定規程
平成十一年十二月十五日
教委訓令第二号
(目的)
第一条 この規程は、御蔵島村立小学校及び中学校(以下「村立学校」という。)の校長の権限に属する事務及び東京都御蔵島村立学校の管理運営に関する規則(昭和五十三年教育委員会規則第一号。以下「管理運営規則」という。)第六条第四項の規定に基づく副校長の権限に属する事務(以下「副校長の権限に属する事務」という。)に係る決定権限の合理的配分と決定手続並びに校長が補助執行をする事務に係る決定手続を定めることにより、事務執行における権限と責任の所在を明確にし、事案の決定の適正化に資することを目的とする。
一 文書取扱主任 校長の指定するものを充てるものとする。文書取扱については、御蔵島村役場処務規程(昭和六十二年訓令第一号。以下「処務規程」という。)を準用する。
二 審議 事案について関連を有する者が、事案について調査検討し、その事案に対する意見を決定権者に表明することをいう。
三 審査 主として法令の適用関係の適正化を図る目的で事案について調査検討し、その事案に対する意見を表明することをいう。
四 協議 事務の担当者と、それ以外の者とが、その事案について意見の調整を図ることをいう。
(事案決定の原則)
第三条 校長の権限に属する事務及び校長が補助勃行する事務に係る事案の決定は、当該決定の結果の重大性に応じ、校長又は副校長が行うものとする。
2 副校長の権限に属する事務に係る事案の決定は、副校長が行うものとする。
2 御蔵島教育委員会教育長は、前項の規定により校長又は福校長の決定の対象とされた事案の実施細目を定めなければならない。
(関連事案の決定)
第五条 校長は、自己の権限に属する事務及び自己が補助執行する事務に係る事案のうち、自己が決定すべき事案と副校長が決定すべき事案とが密接に関連するため、当該各事案を各別の事案として決定することが不適当であると認めるときは、当該各事案をあわせて一つの事案として自ら決定するものとする。
第八条 第六条の規定により副校長の決定の対象とされた事案について至急に決定を行う必要がある場合において、当該事案の決定を行う副校長が不在であるときは、校長が決定するものとする。
(事案決定の例外措置)
第九条 副校長は、第四条の規定により決定の対象とされた事案(副校長の権限に属する事務に係る事案を除く。)のうち当該事案の決定の結果の重大性が自己の負いうる責任の範囲を超えると認めるものについては、その理由を明らかにして、校長にその決定を求めることができる。
2 校長は、第四条の規定により副校長の決定の対象とされた事案(副校長の権限に属する事務に係る事案を除く。)のうち当該事案の性質により自ら決定する必要があると認めるものについては、その理由を示して自ら決定する事案とすることができる。
(事案の決定への関与)
第十条 校長は、自己が決定すべき事案について、当該事案の主管に係る副校長に審議を行わせるものとする。
2 副校長は、自己が決定すべき事案について、当該事案の主管に係る主幹教諭(当該事案の主管に係る主幹教諭を置かないときは、副校長が、当該事案の内容に応じて、必要と認めて指定する者)に審議を行わせるものとする。
3 事案の決定権者は、審査を必要とする事案について、文書取扱主任に審査を行わせるものとする。
4 事案の決定権者は、協議を必要とする事案について第一項の規定により審議を行う者としてその影響を受ける者に協議を行わせ、又は自ら協議するものとする。
(事案の決定関与の臨時代行)
第十一条 第十条の規定により審議、審査又は協議(以下「決定関与」という。)の対象とされた事案について至急に決定関与を行う必要がある場合において当該事案について、決定関与を行う者が不在であるときは、当該決定関与を行う者があらかじめ指定する者が決定関与を行うものとする。
2 第七条第一項の規定により事案の決定の臨時代行を行つた副校長は、その都度臨時代行を行つた事案の内容等について校長に報告をしなければならない。
3 第七条第二項の規定により事案の決定の臨時代行を行つた主幹教諭は、その都度臨時代行を行つた事案の内容等について副校長に報告をしなければならない。
(事案の決定方式等)
第十三条 事案の決定は、当該事案に係る決定案を記載した文書(以下「起案文書」という。)に当該事案の決定権者が署名し、または押印する方式により行うものとする。
2 前項の決定案は、当該事案の決定権者が自己の指揮監督する職員のうちから作成責任者(以下「起案者」という。)を指定し、その者に必要な指示を与えて起案させるものとする。ただし、決定権者自ら起案することができる。
3 前二項の規定にかかわらず、機密もしくは緊急を要する事案又はきわめて軽易な事案については、決定権者は起案文書によらず事案の決定をすることができる。ただし、機密又は、緊急を要する事案に係る決定については、事後に所定の手続きをとらねばならない。
4 事案が決定されたときに決定権者又は起案者は、当該事案に関係を有する者にその写しの供覧その他の適当な方法により通知するものとする。
(決定関与の方式)
第十四条 事案の決定にあたり決定関与が必要とされる場合には、当該事案の決定関与者に起案文書を回付して、決定関与者の署名又は押印を求める方式(以下「文書回付方式」という。)により決定関与を行わせるものとする。
(他の規定との関係)
第十五条 起案の方法その他起案文書の処理については、処務規程の定めるところによる。
附 則
この訓令は、平成十二年四月一日から施行する。
附 則(平成二〇年教委規則第四号)
この規程は、平成二〇年四月一日から施行する。
別表(第四条関係)
区分 件名 | 校長 | 副校長 | |
一 学校教育の管理に関すること。 | 一 教務に関すること。 | 1 学校の教育目標に関すること。 2 教育課程の編成に関すること。 3 重要な行事の計画に関すること。 4 その他教務に係る重要な計画及び方針の決定に関すること。 | 1 防災に係る計画に関すること。 2 教務に係る事項の決定及び実施に関すること。(重要な計画に関することを除く。) |
二 学事に関すること。 | 1 児童・生徒の入学、在学、卒業その他身分取扱いに関すること。 2 児童・生徒に係る重要な調査並びに照会に対する回答、重要な証明及び報告に関すること。 3 その他学事に係る重要な計画及び方針の決定に関すること。 | 1 学事に係る事項の決定及び実施に関すること。(重要な計画及び方針の決定に関すること。) 2 児童・生徒に係る調査並びに軽易な照会に対する回答、軽易な証明及び報告に関すること。 | |
三 図書室の整備に関すること。 | 1 図書室の利用計画に関すること。 2 図書の除籍に関すること。 | ||
四 給食に関すること。 | 1 給食の重要な計画に関すること。 | 1 給食の計画に関すること。(重要なものを除く。) | |
五 学校徴収金に関すること。 | 1 学校徴収金に係る計画の決定に関すること。 2 学校徴収金に係る予算及び徴収金額の決定に関すること。 | 1 学校徴収金の執行管理に関すること。 | |
二 所属職員の管理に関すること。 | 一 職員の人事に関すること。 | 1 職員の人事に係る具申に関すること。 2 臨時職員の雇用に関すること。 3 その他人事に係る重要な決定及び報告に関すること。 | 1 職員の人事に係る軽易な届及び報告に関すること。 |
二 職員の服務に関すること。 | 1 職員の校務分掌に関すること。 2 主任の充て命じに関すること。 3 職員の正規の勤務時間の割振り、休憩時間及び休息時間に関すること。 4 副校長の週休日の指定、週休日の勤務及び変更、宿日直勤務、休日勤務及び代休日の指定、休暇並びに育児休業及び部分休業に関すること。 5 副校長の出張(長期にわたる近接地外の出張を除く。以下本表において同じ。) 6 副校長の欠勤、早退その他の届に関すること。 7 副校長及び教育職員の教育に係る兼職又は事業等の従事の承認に関すること。 8 職員の職務専念義務の免除の承認に関すること。(副校長の決定すべき事案とされている場合を除く。) 9 副校長の海外旅行(休業期間中のみ慶弔休暇と休業期間中の年次有給休暇とを接続させる海外旅行に限る。以下本表中において同じ。)の許可に関すること。 10 職員の研修(長期にわたる研修及び海外派遣研修を除く。以下本表において同じ。)命令に関すること。 11 服務に関する重要な証明等に関すること。 12 各種表彰候補者等の推薦に関すること。 13 その他服務に係る決定及び報告に関すること。(副校長の決定すべき事案とされている場合を除く。) | 1 職員(副校長を除く。)の週休日の指定、週休日の勤務及び変更、宿日直勤務、休日勤務及び代休日の指定、超過勤務、休暇並びに育児休業及び部分休業に関すること。 2 職員(副校長を除く。)の出張の命令に関すること。 3 職員(副校長を除く。)の欠勤、早退その他の届に関すること。 4 非常勤講師、嘱託員の服務に関すること。 5 職員(副校長を除く。)の職務専念義務の免除の承認に関すること。(地方公務員法第五十五条第八号の規定に基づく適法な交渉及びその準備を行う場合並びに勤務の軽減措置による場合を除く。) 6 職員(副校長を除く。)の海外旅行の許可に関すること。 7 服務に関する軽易な証明等に関すること。 8 その他職員(副校長を除く。)の服務に係る決定及び報告に関すること。 | |
三 職員の給与、旅費等人件費に関すること。 | 1 職員の給与に係る具申に関すること。(副校長の決定すべき事案とされている 場合を除く) 2 副校長の給与減額免除の承認に関すること。 3 副校長の各種手当の認定に関すること。 4 その他給与、旅費等人件費に係る重要な決定に関すること。 | 1 職員の給与に係る具申に関すること。 2 職員(副校長を除く。)の給与減額免除の承認に関すること。 3 職員(副校長を除く。)の各種手当の認定に関すること。 | |
四 福利厚生及び安全衛生に関すること。 | 1 職員の退職手当等の具申に関すること。 2 公務災害の認定の副申に関すること。 3 安全衛生委員会に関すること。 | 1 資格取得等の申請に関すること。 2 被服貸与の申請に関すること。 3 職員の健康診断の実施に関すること。 | |
三 学校施設の管理に関すること。 | 一 学校の環境の整備に関すること。 | 1 環境整備計画の決定に関すること。 | 1 学校美化計画の実施に関すること。 |
二 施設・設備その他財産に関すること。 | 1 施設・整備その他財産の維持管理計画に関すること。 2 重要な教育財産の目的外使用許可に関すること。 | 1 財産台帳に関すること。 2 教育財産の目的外使用許可に関すること。(重要なものを除く。) | |
三 学校開放に関すること。 | 1 開放事業の決定及び事業計画の策定に関すること。 | 1 開放事業の予算管理及び報告に関すること。 | |
四 学校事務の管理に関すること。 | 一 文書に関すること。 | 1 重要な申請、照会、回答及び通知に関すること。 2 公文書の開示等に関すること。 3 個人情報の開示及び訂正に関すること。 4 重要な報告、答申、進達及び副申に関すること。 | 1 公印に関すること。 2 文書の管理に関すること。 3 教務及び学事に係る報告、答申、進達及び副申に関すること。(重要なものを除く。) 4 教務及び学事に係る申請、照会、回答及び通知に関すること。(重要なものを除く。) |
二 予算・決算に関すること。 | 1 決定予算に係る事務事業の方針及び計画の策定に関すること。 2 決定予算の決算に関すること。(副校長の決定すべき事案とされている場合を除く。) 3 その他決定予算・決算に係る重要な決定及び報告に関すること。 | 1 決定予算に係る事務事業の部分的又は軽易な計画の設定、変更又は廃止に関すること。 2 決定予算の決算に関すること。 3 決定予算の執行状況等の報告に関すること。 | |
三 物品の買入等に関すること。 | 1 物品の買入等に係る決定に関すること。(副校長の決定すべき事案とされている場合を除く。) | 1 物品の買入等に関すること。 | |
四 物品管理に関すること。 | 1 物品の管理に係る決定に関すること。(副校長の決定すべき事案とされている場合を除く。) | 1 物品の管理に係る決定に関すること。 | |
五 学校の警備に関すること。 | 1 学校警備計画の決定に関すること。 |
備考
1 この表において「職員」とは、校長を除く学校に勤務する常勤の職員をいう。
2 この表において「教育職員」とは、主幹教諭、教諭、養護教諭及び栄養教諭をいう。
3 この表において「事務職員」とは、校長、副校長及び教育職員を除く学校に勤務する常勤の職員をいう。