○御蔵島村道における道路構造の技術的基準に関する条例
平成二十五年三月十九日
条例第三号
(趣旨)
第一条 この条例は、道路法(昭和二十七年法律第百八十号。以下「法」という。)第三十条第三項の規定に基づき、村道を新設し、または改築する場合における道路の構造の一般的基準を定めるものとする。
(用語の意義)
第二条 この条例において、村道とは、法第三条第四号に規定する市町村道のうち、御蔵島村が法第十八条第一項に規定する道路管理者であるものをいう。
2 前項に掲げるもののほか、この条例で使用する用語の意義は、法及び道路構造令(昭和四十五年政令第三百二十号。以下「構造令」という。)で使用する用語の例による。
(車線等)
第三条 車道(副道、停車帯その他御蔵島村規則(以下「規則」という。)で定める部分を除く。)は、車線により構成されるものとする。ただし、第三種第五級又は第四種第四級の道路にあつては、この限りでない。
2 第三種第五級又は第四種第四級の普通道路の車道幅員は、三メートルとするものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は二メートルとすることができる。
(路肩)
第四条 道路には、車道に接続して、路肩を設けるものとし、車道の両側に設ける路肩の幅員は、〇・五メートルとする。
道路の区分 | 設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | ||
第三種 | 第二級 | 六〇 | 五〇又は四〇 |
第三級 | 六〇、五〇又は四〇 | 三〇 | |
第四級 | 五〇、四〇又は三〇 | 二〇 | |
第五級 | 四〇、三〇又は二〇 | \ | |
第四種 | 第一級 | 六〇 | 五〇又は四〇 |
第二級 | 六〇、五〇又は四〇 | 三〇 | |
第三級 | 五〇、四〇又は三〇 | 二〇 | |
第四級 | 四〇、三〇又は二〇 | \ |
(車道の屈曲部)
第六条 車道の屈曲部は、曲線形とするものとする。ただし、緩和区間(車両の走行を円滑にするために車道の屈曲部に設けられる一定の区間をいう。以下同じ。)又は第二十条の規定により設けられる屈曲部については、この限りでない。
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 曲線半径 (単位 メートル) | |
四〇 | 六〇 | 五〇 |
三〇 | 三〇 | 二〇 |
二〇 | 一五 | 一二 (六) |
(曲線部の片勾配)
第八条 車道、中央帯(分離帯を除く。)及び車道に接続する路肩の曲線部には、曲線半径が極めて大きい場合を除き、当該道路の設計速度、曲線半径、地形の状況を勘案し、次の表の右欄以下の片勾配を付するものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
道路の区分 | 最大片勾配 (単位 パーセント) |
第一種、第二種及び第三種 | 一〇 |
第四種 | 六 |
(曲線部の車線等の拡幅)
第九条 車道の曲線部においては、設計車両及び当該曲線部の曲線半径に応じ、車線(車線を有しない道路にあつては、車道)を拡幅するものとする。ただし、地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
(緩和区間)
第十条 車道の屈曲部には、緩和区間を設けるものとする。ただし、規則で定める第三種又は第四種に道路の車道の屈曲部にあつては、地形の状況その他の特別な理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
2 車道の曲線部において片勾配を付し、又は拡幅する場合は、緩和区間においてすりつけをするものとする。
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 緩和区間の長さ (単位 メートル) |
四〇 | 三五 |
三〇 | 二五 |
二〇 | 二〇 |
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 視距 (単位 メートル) |
四〇 | 四〇 |
三〇 | 三〇 |
二〇 | 二〇 |
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 縦断勾配 (単位 パーセント) |
六〇 | 八 |
五〇 | 九 |
四〇 | 一〇 |
三〇 | 一一 |
二〇 | 一八 |
(縦断曲線)
第十三条 車道の縦断勾配が変移する箇所には、縦断曲線を設けるものとする。
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 縦断曲線の曲線形 | 縦断曲線の半径 (単位 メートル) |
六〇 | 凸形曲線 | 一、四〇〇 |
凹形曲線 | 一、〇〇〇 | |
五〇 | 凸形曲線 | 八〇〇 |
凹形曲線 | 七〇〇 | |
四〇 | 凸形曲線 | 四五〇 |
凹形曲線 | 四五〇 | |
三〇 | 凸形曲線 | 二五〇 |
凹形曲線 | 二五〇 | |
二〇 | 凸形曲線 | 一〇〇 |
凹形曲線 | 一〇〇 |
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 縦断曲線の長さ (単位 メートル) |
四〇 | 三五 |
三〇 | 二五 |
二〇 | 二〇 |
(舗装)
第十四条 車道、中央帯(分離帯を除く。)、車道に接続する路肩、歩道は、舗装するものとする。ただし、交通量が極めて少ない等特別の理由がある場合は、この限りではない。
2 車道及び側帯の舗装は、当該舗装の設計に用いる自動車の輪荷重の基準を四十九キロニュートンとし、計画交通量、自動車の重量、路床の状態、気象状況等を勘案して、自動車の安全かつ円滑な交通を確保することができるものとして車道及び側帯の舗装の構造の基準に関する省令(平成十三年国土交通省令第百三号)で定める基準に適合する構造とするものとする。ただし、自動車の交通量が少ない場合その他の特別の理由がある場合は、この限りでない。
3 道路の舗装は、当該道路の存する地域、沿道の土地利用及び自動車の交通の状況等を勘案した構造とするものとする。
4 歩道の舗装は、雨水を道路の路面下に円滑に浸透させることができる構造(以下「透水機能を有する構造」という。)を標準とするものとする。
路面の種類 | 横断勾配 (単位 パーセント) |
前条第二項に規定する基準に適合する構造を有する舗装道 | 一・五以上二以下 |
その他 | 三以上五以下 |
2 透水機能を有する構造の舗装道にあつては、気象状況等を勘案して路面の排水に支障がない場合は、横断勾配を付さず、又は縮小することができる。
設計速度 (単位 一時間につきキロメートル) | 合成勾配 (単位 メートル) |
四〇 | 一一・五 |
三〇 | |
二〇 |
(排水施設)
第十七条 道路には、排水のため必要がある場合は、側溝、街渠(きよ)、集水ますその他の排水施設を設けるものとする。
(待避所)
第十八条 第三種五級の道路には、次に定めるところにより、待避所を設けるものとする。ただし、待避所を設けない場合であつても交通に及ぼす支障が少ない道路については、この限りではない。
一 待避所相互間の距離は、五百メートル以内を標準とすること。
二 待避所相互間の道路の大部分が待避所から見通すことができる。
三 待避所の長さは、十メートル以上を標準とし、当該待避所を設ける区間の車道の幅員は、四メートル以上とすること。
(交通安全施設)
第十九条 交通事故の防止を図るため必要がある場合は、横断歩道橋等、柵、照明施設、視線誘導標、緊急連絡施設その他これらに類する施設で規則で定めるものを設けるものとする。
(凸部、狭窄(さく)部等)
第二十条 主として近隣に居住する者の利用に供する第三種第五級の道路又は第四種第四級の道路には、自動車を減速させて歩行者の安全な通行を確保する必要がある場合は、車道及びこれに接続する路肩の路面に凸部を設置し、又は車道に狭窄(さく)部若しくは屈曲部を設けるものとする。
(防護施設)
第二十一条 落石、崩壊、波浪等により交通に支障を及ぼし、又は道路の構造に損傷を与えるおそれがある箇所には、柵、擁壁その他の防護施設を設けるものとする。
(トンネル)
第二十二条 トンネルにおいて安全かつ円滑な交通を確保するため必要がある場合は、当該道路の計画交通量及びトンネルの長さに応じた換気施設及び当該道路の設計速度等を勘案した照明施設を設けるものとする。
2 トンネルにおいて車両の火災その他の事故により交通に危険を及ぼすおそれがある場合は、必要に応じ、通報施設、警報施設、消火施設その他の非常用施設を設けるものとする。
(橋、高架の道路等)
第二十三条 橋、高架の道路その他これらに類する構造の道路は、鋼構造、コンクリート構造又はこれらに準ずる構造とするものとする。
(委任)
第二十六条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日等)
第一条 この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。
2 この条例の規定は、この条例の施行の日以後に新設し、又は改築する道路について適用する。
(経過措置)
第二条 この条例の施行の際、現に新設又は改築の工事中(新設又は改築の工事の設計に係る契約を締結したものを含む。)の道路について、この条例の規定に適合しない部分がある場合においては、当該部分に対して、当該規定は適用しない。
附 則(平成二五年条例第一四号)
この条例は、平成二十六年一月一日から施行する。