○職員の特別休暇の取得等に関する要綱

平成十五年三月三十一日

要綱第三号

(目的)

第一条 この要綱は、職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例(平成十五年条例第十三号。以下「条例」という。)及び勤務時間、休日、休暇等に関する条例施行規則(平成十五年規則第一号。以下「規則」という。)において定める休暇等の取得等に関し必要な事項を定めることを目的とする。

(特別休暇)

第二条 規則第二十条別表第四における特別休暇のうち要綱に定めるものは以下のとおりとする。

(災害休暇)

第三条 災害休暇は、職員の現住居が地震、水害、火災その他の災害により減失し、または損壊したことにより、職員が当該住居の復旧作業等のため勤務しないことが相当と認められる場合の休暇とする。

2 災害休暇は、日を単位として、災害により現住居が減失し、または損壊した日から起算して七日を超えない範囲内で必要と認められる期間承認する。

3 災害休暇を請求するときは、災害により現住居が減失し、または損壊したことを確認できる証明書等を示さなければならない。

(公民権行使等休暇)

第四条 公民権行使等休暇は、正規の勤務時間の全部または一部において、職員の選挙権その他の公民としての権利の行使または公の職務の執行(以下「公民権行使等」という。)をするための休暇であつて、その期間は、必要と認められる時間とする。

2 任命権者は、職員が公民権行使等休暇を請求した場合においては拒んではならない。ただし、職務の都合により、公民権行使等に妨げがない場合に限り、請求された時刻を変更することができる。

3 任命権者は、公民権行使等休暇を承認するときは、公民権行使等を証する書類等の提出を求めることができる。

(夏季休暇)

第五条 夏季休暇は、一の年の七月から九月の期間内における勤務を要しない日及び休日を除いて連続、または分割して、日を単位として三日以内(再任用短時間勤務職員にあつては、三日に条例第二条第二項の規定に基づき定められた再任用短時間勤務職員の勤務時間を四十時間で除して得た数を乗じて得た日数(一日未満の端数があるときは、これを四捨五入して得た日数)以内)で承認する。

(ボランティア休暇)

第六条 ボランティア休暇は、次に掲げる場合について一の年において五日の範囲内で必要と認められる期間承認する。

 地震、暴風雨、噴火、津波等により相当規模の災害が発生した被災地またはその周辺の地域における生活関連物資の配布、その他被災者を支援する活動

 身体障害者療護施設、特別養護老人ホームその他の主として身体上若しくは精神上の障害がある者または負傷し、若しくは疾病にかかつた者に対して必要な措置を講ずることを目的とする施設における活動

 前二号に掲げる活動のほか、身体上若しくは精神上の障害、負傷または疾病により常態として日常生活を営むのに支障がある者の介護その他の日常生活を支援する活動

 東京都の区域内で開催される国、地方公共団体等が主催、共催、協賛または後援する国際交流事業における通訳その他外国人を支援する活動

 離島の特殊事情による活動等で、特に村長が認めるもの

2 ボランティア休暇を請求するときは、活動期間、活動の種類、活動場所、仲介団体、活動内容等活動の計画を明らかにする書類等を示さなければならない。ただし、緊急、かつ、やむを得ない事由によりあらかじめ示すことができなかつた場合には、事後において活動の結果を明らかにする書類を示さなければならない。

(生理休暇)

第七条 生理休暇は、生理日の勤務が著しく困難な場合の休養として与える休暇とする。

2 任命権者は、女性職員が生理休暇を請求したときは、その職員を生理日に勤務させてはならない。

(母子保健健診休暇)

第八条 母子保健健診休暇は、妊娠中または出産後一年を経過しない女性職員が母子保健法の規定に基づく医師、助産師または保健師の健康診査または保健指導を受けるための休暇であつて、その期間は必要と認められる期間とし、規則第二十条別表第四のとおりとする。

2 母子保健健診休暇は、妊娠中に九回及び出産後に一回、または妊娠中に十回の範囲内で承認する。ただし、医師、助産師または保健師の特別の指示があつたときは、その指示されたところにより当該必要な回数を承認するものとする。

3 母子保健健診休暇を請求するときは、母子保健法(昭和四十年法律第百四十一号)の規定に基づく母子健康手帳(以下「母子手帳等」という。)を示さなければならない。

(妊娠初期休暇)

第九条 妊娠初期休暇は、妊娠初期の女性職員が妊娠に起因する障害のために勤務することが困難な場合における休養として与える休暇とする。

2 妊娠初期休暇は、一回の妊娠について一回に限り、日を単位として引き続く十日以内で承認する。

3 妊娠初期休暇を請求するときは、母子手帳等を示さなければならない。

(早期流産休暇)

第十条 早期流産休暇は、妊娠初期において流産した女性職員が、安静加療を要するため、または母体の健康保持若しくは心身の疲労回復に係る休養のため、勤務することが困難な場合における休暇とする。

2 早期流産休暇は、日を単位として、流産した日の翌日から起算して引き続く七日以内で承認する。ただし、流産の日において病気休暇を承認されている場合にあつては、流産した日の翌日から起算して六日以内に病気休暇が終了するときに限り、病気休暇の終了する日の翌日から起算して七日を経過する日までを限度として、引き続く日数を承認する。

3 早期流産休暇を請求するときは、母子手帳等を示さなければならない。

(妊娠出産休暇)

第十一条 妊娠出産休暇を請求するときは、医師若しくは助産師の証明書または母子手帳等を示さなければならない。

(育児時間)

第十二条 育児時間は、生後一年三月に達しない生児を育てる職員が生児を育てるための休暇とする。

2 育児時間は、正規の勤務時間において、一生児(一回の出産で産まれた複数の生児は一生児とみなす。以下同じ。)について一日二回それぞれ四十五分間承認する。ただし、任命権者の承認を受けた場合には、一日について二回を超えず、かつ、九十分を超えない範囲内で一回につき三十分以上(生後一年に達し、かつ、生後一年三月に達しない生児にあつては、十五分以上)で四十五分に十五分を単位として増減した時間とすることができる。

3 男性職員の育児時間は、その生児の母親が次の各号のいずれかに該当する場合には、承認しないものとする。

 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)その他の法律または条例等により妊娠中または出産後の休養を与えられ、当該生児を育てることができる場合

 地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)その他の法律により育児休業をし、当該生児を育てることができる場合

 当該生児を常態として育てることができる場合

 前三号に定めるもののほか、当該利用しようとする時間において、当該生児を育てることができる場合

4 第二項の規定にかかわらず、男性職員の育児時間は、その配偶者(届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)が当該生児について育児時間(当該配偶者が職員でない場合にあつては、労働基準法第六十七条の規定による育児時間または他の法律若しくは条例等に基づく育児時間に相当するもの。以下同じ。)を利用するときは、一日について九十分から当該配偶者が利用する育児時間を差し引いた時間を限度とする。

5 第二項及び前項に定めるもののほか、同一の日において職員及びその配偶者が育児時間を利用するときのその利用方法は、任命権者が定める。

6 任命権者は、女性職員が育児時間の利用を申し出たときは、これを拒んではならない。

第十三条 削除

(出産支援休暇)

第十四条 出産支援休暇は、出産の直前または出産の日の翌日から起算して二週間の範囲内で、日を単位として、二日以内で承認する。

2 配偶者の出産の日において、男性職員に当該職員またはその配偶者と同居し、かつ、養育の必要がある子がある場合には、日を単位として、出産の日の翌日から引き続く五日以内の出産支援休暇を承認する。

3 出産支援休暇を請求するときは、その配偶者の母子手帳等を示さなければならない。ただし、前項の場合には、当該母子手帳等及び職員またはその配偶者が子と同居していることを確認できる証明書等を示さなければならない。

(子の看護のための休暇)

第十五条 子の看護のための休暇は、負傷または病気の小学校就学前の子の看護を行うため又は予防接種若しくは健康診断を受けさせるため勤務しないことが相当と認められる場合において、一の年において、一日を単位として五日(養育する子が複数の場合にあつては、十日とする。)以内で必要と認められる期間を承認する。ただし、職務に支障がないと認めるときは、一時間を単位として承認することができる。

2 用語の意義及び要件に関する運用は次のとおりとする。

 配偶者 届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。

 子の範囲 職員が養育する実子、養子及び配偶者の子とする。

 小学校就学の始期に達するまでの子 その子が六歳に達する日(誕生日の前日)の属する年度の三月三十一日までをいう。

 負傷、疾病 基本的にはその程度や特定の症状に限るものではなく、風邪、発熱等を含めてあらゆる負傷、疾病が含まれる。なお、負傷、疾病が治つた後の社会復帰のための機能回復訓練等は含まない。

 看護の内容 負傷、疾病による治療、療養中の看病及び通院の世話をいい、後遺障害の機能回復訓練(リハビリ)の介助は含まない。

 勤務しないことが相当であると認められる場合 子が負傷、疾病又は予防接種若しくは健康診断により看護又は付添いの必要があり、かつ、職員以外にその子の看護又は付添いを行う者がいないことから仕事を休まざるを得ないと認められる状態をいう。したがつて、職員以外に子の看護又は付添いを行う者がいる場合は「相当である」とは認められない。

 子の負傷、疾病又は予防接種若しくは健康診断の確認については、特段添付書類の提出は義務づけないものとする。ただし、疑義が生じた所属長は、必要に応じて次に掲げる書類の提出を求めることとする。

 看護又は付添いを必要とする旨を明記した医師の診断書等

 看護人又は付添う者である職員または配偶者と被看護人又は付添われる者の子との続柄を証明する書類(戸籍謄本等)

 被看護人又は付添われる者の住所及び年齢を証明する書類(住民票等)

(短期の介護休暇)

第十五条の二 短期の介護休暇は、条例第十六条第一項に規定する日常生活を営むことに支障がある者(各々が二週間以上にわたり同項に規定する介護を必要とする一の継続する状態にある者に限る。以下「要介護者」という。)の介護、要介護者の通院等の付添い、要介護者が介護サービスの提供を受けるために必要な手続の代行及びその他の要介護者の必要な世話を行うために勤務しないことが相当であると認められる場合の休暇とする。

2 短期の介護休暇は、一の年において、一日を単位として五日(要介護者が複数の場合にあつては、十日とする。)以内で必要と認められる期間を承認する。ただし、職務に支障がないと認めるときは、一時間を単位として承認することができる。

3 短期の介護休暇を請求するときは、要介護者の氏名、職員との続柄及びその他の要介護者に関する事項並びに要介護者の状態を明らかにする書類(以下この項において「要介護者の状態等を明らかにする書類」という。)を示さなければならない。ただし、緊急かつやむを得ない事由によりあらかじめ示すことができなかつた場合には、事後において要介護者の状態等を明らかにする書類を示さなければならない。

(慶弔休暇)

第十六条 職員が結婚する場合の慶弔休暇の始期は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)に規定する婚姻の届出をした日または結婚した日のいずれか早い日から前後各一週間以内の日とする。

2 前項に係る慶弔休暇を請求するときは、結婚等の事実を確認できる証明書等を示さなければならない。

3 忌引において、生計を一にしない姻族の場合においても、職員が代襲相続し、かつ祭具等の承継を受けるときは血族に準ずるものとする。

4 忌引または父母の追悼のための特別な行事を行う場合において、遠隔の地に旅行する必要があるときは、往復に通常要する日数を加算することができる。

(期間計算)

第十七条 第三条第七条第九条から第十一条まで、第十四条及び第十六条の規定による休暇の期間中の条例第四条に規定する週休日、条例第九条及び第十条の規定による休日、条例第十一条第一項の規定により指定された代休日及び条例第十七条の二第一項の規定により割り振られた勤務時間の全部について同項に規定する時間外勤務代休時間を指定された日は休暇を使用した日と見なす。

附 則

(施行期日)

1 この要綱は、平成十五年四月一日から適用する。

(特例措置)

2 要綱第十三条に規定する長期勤続休暇について、平成十五年四月一日において既に所定の年数を経ているものについては、次に掲げるとおりとする。

 勤続十年を過ぎているもの 勤続十年と読み替える

 勤続二十年を過ぎているもの 勤続二十年と読み替える

 勤続三十年を過ぎているもの 勤続三十年と読み替える

3 前項各号に該当し、かかる休暇を取得する場合に限り、平成十六年三月三十一日までに取得するものとする。

附 則(平成二二年要綱第八号)

(施行期日)

この要綱は、公布の日から施行する。

附 則(平成二八年要綱第三号)

この要綱は、公布の日から施行する。

職員の特別休暇の取得等に関する要綱

平成15年3月31日 要綱第3号

(平成28年4月26日施行)