○御蔵島村個人情報保護条例

平成十七年四月一日

条例第十二号

第一章 総則

(目的)

第一条 この条例は、個人情報の取り扱いに関する基本的事項を定めるとともに、村民の自己情報の開示請求等の権利を保障することにより、公正で民主的な村政の実現を図り、もつて村民の基本的人権である個人の尊厳を確保することを目的とする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 個人情報 特定の個人が識別され、又は識別されうるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む)をいう。

 個人番号 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成二十五年法律第二十七号。以下「番号法」という。)第二条第五項に規定する個人番号をいう。

 特定個人情報 番号法第二条第八項に規定する特定個人情報をいう。

 情報提供等記録 番号法第二十三条第一項及び第二項の規定により記録された特定個人情報をいう。

 実施機関 村長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。

 村民 村内に住所を有する個人及び村内に住所を有しないが村に個人情報が管理されている個人をいう。

 事業者 村内に事務所又は事業所を有する個人、法人その他の団体及び村内にそれらを有しないが村民の個人情報を取り扱う個人、法人その他の団体をいう。

 公文書 実施機関の職員が職務遂行上作成し、又は取得した文書、図画、写真及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつて認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であつて、決裁又は供覧等の手続が終了し、実施機関が現に保管又は保存しているものをいう。

(実施機関の責務)

第三条 実施機関は、適切な個人情報の取扱いを確保するため、必要な措置を講じるとともに、あらゆる施策を通じて個人情報の保護に努めなければならない。

2 実施機関の職員又は職員であつた者は、職務上知り得た個人情報をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。

(事業者の責務)

第四条 事業者は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報の取り扱いにあたつては、村民の基本的人権を侵害することのないようにするとともに、個人情報の保護に関する村の施策に協力しなければならない。

(村民の責務)

第五条 村民は、個人情報の保護の重要性を認識し、個人情報の保護に関する村の施策に協力するとともに、他人の個人情報の取扱いに当たつては、他人の権利利益を侵害することのないよう努めなければならない。

第二章 個人情報の適正な取扱いの確保

(個人情報取扱事務の届出)

第六条 実施機関は、個人情報を取扱う事務(以下「個人情報取扱事務」という。)を新たに開始しようとするときは、あらかじめ次に掲げる事項を村長に届け出なければならない。

 個人情報取扱事務の名称

 個人情報取扱事務の目的

 個人情報の記録の内容

 個人情報の記録の対象者

 前各号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項

2 実施機関は、前項の規定により届け出た事項を変更し、又は届出に係る個人情報取扱事務を廃止するときは、遅滞なくその旨を村長に届け出なければならない。

3 第一項の規定にかかわらず、実施機関は、緊急やむを得ないときは、事務が開始された日以後において、第一項の届出をすることができる。

4 村長は、前三項の規定による届出を受けたときは、届出の内容を一般の閲覧に供しなければならない。

5 前各項の規定は、実施機関の職員又は職員であつた者に係る人事、給与、福利厚生等に関する個人情報取扱事務その他御蔵島村個人情報保護審査会の意見を聴いた上で実施機関が定める事務については、適用しない。

(収集の制限)

第七条 実施機関は、個人情報を収集するときは、個人情報取扱事務の目的を明確にし、当該目的を達成するために必要な範囲内で、適法かつ公正な手段により収集しなければならない。

2 実施機関は、個人情報を収集するときは、本人から収集しなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

 本人の同意を得ているとき。

 法令又は他の条例(以下「法令等」という。)に定めがあるとき。

 出版、報道等により公にされているとき。

 個人の生命、身体又は財産の安全を守るため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。

 所在不明、精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く等の事由により、本人から収集することが困難であるとき。

 争訟、選考、指導、相談、交渉等の事務を行う場合において、本人から収集したのでは当該事務の目的の達成が損なわれ、又は当該事務の適正な執行に著しい支障が生じると認められるとき。

 他の実施機関から提供を受けて収集するとき。

 国又は地方公共団体その他の公共的団体(以下「国等」という。)から収集することが事務の性質上やむを得ないと認められる場合であつて、本人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと認められるとき。

 前各号に掲げるもののほか、実施機関が御蔵島村個人情報保護審査会の意見を聴いて公益上必要があると認めるとき。

3 法令等の規定に基づく本人又はその代理人による申請、届出その他これらに類する行為によつてその個人情報が収集されたときは、これを前項本文の収集の規定により収集されたものとみなす。

4 実施機関は、法令等に定める場合又は御蔵島村個人情報保護審査会の意見を聴いて公益上特に必要と認める場合を除き、思想、信条及び宗教に関する個人情報並びに社会的差別の原因となる個人情報を収集してはならない。

(個人情報の利用及び提供の制限)

第八条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために、個人情報(特定個人情報を除く。以下この条において同じ。)を当該実施機関の内部で利用し、又は当該実施機関以外のものに提供してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

 本人の同意があるとき。

 法令等に定めがあるとき。

 出版、報道等により公にされているとき。

 個人の生命、身体又は財産の安全を守るため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。

 専ら学術研究又は統計の作成のために利用し、又は提供する場合であつて、本人の権利利益を不当に侵害するおそれがないと認められるとき。

 同一実施機関内で利用する場合又は他の実施機関若しくは国等に提供する場合であつて、事務に必要な限度で使用し、かつ、使用することに相当な理由があると認められるとき。

 前各号に掲げる場合のほか、実施機関が、御蔵島村個人情報保護審査会の意見を聴いて公益上必要があると認めるとき。

2 実施機関は、前項ただし書の規定により、個人情報を利用し、又は提供するときは、本人及び第三者の権利利益を不当に侵害することがないようにしなければならない。

(特定個人情報の利用の制限)

第八条の二 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために、特定個人情報(情報提供等記録を除く。以下この条において同じ。)を当該実施機関の内部で利用してはならない。

2 前項の規定にかかわらず、実施期間は、人の生命、身体又は財産の保護のために必要である場合であつて、本人の同意があり、又は本人の同意を得ることが困難であるときは、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために特定個人情報を利用することができる。

(情報提供等記録の利用の制限)

第八条の三 実施機関は、個人情報取扱事務の目的以外の目的のために、情報提供等記録を当該実施機関の内部で利用してはならない。

(特定個人情報の提供の制限)

第八条の四 実施期間は、番号法第十九条の各号のいずれかに該当する場合を除き、特定個人情報を提供してはならない。

(提供先に対する措置要求)

第九条 実施機関は、第八条第一項ただし書きの規定により個人情報の実施機関以外のものに個人情報(特定個人情報を除く。以下この条において同じ。)を提供(以下「外部提供」という。)する場合において、必要があると認めるときは、外部提供を受けるものに対し、個人情報の使用目的若しくは使用方法の制限その他の必要な制限を付し、又はその適切な取扱いについて必要な措置を講じることを求めなければならない。

(適正な管理)

第十条 実施機関は、個人情報取扱事務の目的を達成するため、個人情報保護管理者を定めるとともに、個人情報を正確かつ最新の状態に保つよう努めなければならない。

2 実施機関は、個人情報の漏えい、滅失、き損及び改ざんの防止その他の個人情報の適正な管理のために必要な措置を講じるよう努めなければならない。

3 実施機関は、保有の必要のなくなつた個人情報については、確実にかつ速やかに破棄し、又は消去しなければならない。ただし、歴史的若しくは文化的な資料又は学術研究用資料として保存されるものについては、この限りでない。

(委託に伴う措置)

第十一条 実施機関は、個人情報取扱事務を実施機関以外のものに委託しようとするときは、委託を受けたものに対し、個人情報の保護を図るため、当該委託業務に係る個人情報の適正な取扱いについて必要な措置を講じさせなければならない。

2 実施機関から前項の委託を受けたものは、個人情報の漏えい、滅失、き損及び改ざんの防止、その他の個人情報の適正な管理に関して実施機関と同様の義務を負うものとする。

3 前項の委託を受けた業務に従事している者又は従事していた者は、その業務に関して知り得た個人情報の内容をみだりに他人に知らせ、又は不当な目的に使用してはならない。

第三章 個人情報の開示、訂正及び削除の請求等

(開示の請求)

第十二条 本人は、実施機関に対し、公文書に記録されている自己に関する個人情報の開示の請求(以下「開示請求」という。)をすることができる。

2 前項の規定による開示請求は、実施機関が別に定めるところにより、代理人によつてすることができる。

(開示の請求手続)

第十三条 開示請求をしようとする者は、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した請求書(以下「開示請求書」という。)を提出しなければならない。

 開示請求をしようとする者の氏名及び住所

 開示請求に係る個人情報を特定するために必要な事項

 前二号に掲げるもののほか実施機関が定める事項

2 開示請求をしようとする者は、実施機関に対して、自己が当該開示請求に係る個人情報の本人又は前条第二項に規定する代理人であることを証明するために必要な書類で実施機関が定めるものを提出し、又は提示しなければならない。

3 開示請求をしようとする者は、実施機関が個人情報の特定を容易にできるよう必要な協力をしなければならない。

4 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をした者(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

(開示の請求に対する決定及び通知)

第十四条 実施機関は、開示請求書を受理した日から起算して十五日以内に、当該開示請求に係る個人情報の開示をする旨又はしない旨の決定(以下「開示決定等」という。)をしなければならない。ただし、前条第四項の規定により補正を求めた場合にあつては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、やむを得ない理由により同項に規定する期間内に同項の決定をすることができないときは、その期間を三十日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、速やかにその延長の期間及び延長の理由を書面により開示請求者に通知しなければならない。

3 実施機関は、開示決定等をしたときは、速やかに当該決定の内容を書面により開示請求者に通知しなければならない。

4 前項の場合において、実施機関は、開示請求に係る個人情報の全部又は一部について開示をしない旨の決定(第十七条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る個人情報を実施機関が保有していないときを含む。)をしたときは、同項の書面に、当該決定の理由を付記しなければならない。

5 前項の場合において、実施機関は、一定の期間の経過により当該個人情報を開示できることが明らかであるときは、その旨を第三項の規定による通知書に併せて付記しなければならない。

6 実施機関は、開示決定等をする場合において、当該開示請求に係る個人情報に第三者に関する情報が含まれているときは、当該第三者の意見を聴くことができる。

7 実施機関は、開示決定等をする場合において、当該開示請求に係る個人情報が当該実施機関以外のものとの間における協議、依頼等により作成し、又は取得したものであるときは、必要に応じそのものの意見を聴くことができる。

(開示決定等の期限の特例)

第十五条 開示請求に係る個人情報が著しく大量であるため、開示請求書を受理した日から起算して四十五日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより、事務の遂行に著しい支障が生じるおそれがある場合には、前条第一項及び同条第二項の規定にかかわらず、実施機関は、開示請求に係る個人情報のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの個人情報については、相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、実施機関は、同条第一項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

 本条を適用する旨及びその理由

 残りの個人情報について開示決定等をする期限

(開示しないことができる個人情報)

第十六条 実施機関は、開示請求に係る個人情報に次の各号のいずれかに該当する情報が記録されているときは、当該個人情報の開示をしないことができる。

 法令等の規定により又は実施機関が法律上従う義務を有する各大臣その他国、都の機関の指示により、本人に開示をすることができないと認められるもの

 個人の評価、診断、判定、選考、指導、相談等に関する個人情報であつて、開示請求者に開示をすることにより、当該又は同種の事務の適正な遂行に支障が生じるおそれがあるもの

 法人等に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であつて、開示することにより、当該法人等又は当該個人の競争上の地位その他正当な利益を害すると認められるもの

 第三者に関する情報を含む個人情報であつて、開示請求者に開示をすることにより、当該第三者の正当な権利利益を侵害するおそれがあるもの

 国等との間における協議、協力、依頼等に基づいて作成し、又は取得した情報であつて、開示請求者に開示をすることにより、国等との協力関係又は信頼関係を損なうおそれがあるもの

 実施機関内若しくは実施機関相互間又は村と国等との間における審議、調査、検討等に関する情報であつて、開示請求者に開示をすることにより、当該又は将来の同種の事務事業に係る意思形成に支障を生じるおそれがあるもの

 検査、監査、取締り、入札、試験、交渉、争訟、人事等の事務事業に関する情報であつて、開示請求者に開示をすることにより、当該若しくは同種の事務事業の目的を失わせ、又はこれらの事務事業の公正又は円滑な執行に支障を生じるおそれがあるもの

 開示請求者に開示することにより、人の生命、身体又は財産の保護、犯罪の予防その他の公共の安全と秩序の維持に支障を生じるおそれがあるもの

 未成年の法定代理人による開示請求がなされた場合において、開示することにより、当該未成年者の権利利益を侵害するおそれがあるもの

(個人情報の記録の存否に関する情報)

第十七条 開示請求があつた場合において、当該開示請求に係る個人情報の存否を答えるだけで、前条各号の規定により保護しようとする利益を害することとなるときは、実施機関は、当該個人情報の存否を示さないで、当該個人情報の開示をしないことができる。

(部分開示)

第十八条 実施機関は、開示請求に係る個人情報に第十六条の規定により開示をしないことができる個人情報が含まれている部分がある場合において、当該部分を容易に分離することができ、かつ、分離することにより開示請求の趣旨が損なわれることがないと認めるときは、当該部分を除いて、開示しなければならない。

(開示の実施)

第十九条 個人情報の開示は、実施機関が第十四条第三項の規定による通知書により指定する日時及び場所において行う。

2 個人情報の開示は、次の各号に掲げるものの区分に応じ、当該各号に定める方法により行う。

 文書、図画又は写真に記録されている個人情報 閲覧又は写しの交付

 電磁的記録に記録されている個人情報 視聴、閲覧、写しの交付等でその種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関の定める方法

3 実施機関は、開示請求に係る個人情報が記録されたものを直接開示することにより、当該個人情報が記録されたものの保存に支障が生じるおそれがあると認めるときその他やむを得ない理由があると認めるときは、当該個人情報が記録されたものの写しにより開示することができる。

4 第十三条第二項の規定は、個人情報の開示を受ける者に準用する。

(訂正の請求)

第二十条 本人は、この条例の規定により開示を受けた自己に関する個人情報に事実の誤りがあると認めるときは、実施機関に対し、その訂正を請求することができる。

2 第十二条第二項の規定は、前項の規定による請求について準用する。

(削除の請求)

第二十一条 本人は、この条例の規定により開示を受けた自己に関する個人情報(特定個人情報を除く。以下この項において同じ。)第七条の規定に違反して収集されたと認めるときは、実施機関に対し、当該個人情報の削除を請求することができる。

2 第十二条第二項の規定は、前項の規定による請求について準用する。

(利用停止の請求)

第二十二条 本人は、この条例の規定により開示を受けた自己に関する個人情報(特定個人情報を除く。以下この項において同じ。)第八条の規定に違反して実施機関の内部で利用され、又は実施機関以外のものに提供されていると認めるときは、実施機関に対し、当該個人情報の利用の停止又は提供の停止(以下「利用停止」という。)を請求することができる。

2 第十二条第二項の規定は、前項の規定による請求について準用する。

(特定個人情報の削除又は利用停止の請求)

第二十二条の二 本人は、この条例の規定により開示を受けた自己に関する特定個人情報(情報提供等記録を除く。以下この項において同じ。)次の各号のいずれかに該当すると思料するときは、実施機関に対し、当該各号に定める措置を請求することができる。

 第七条の規定に違反して収集されたとき 当該特定個人情報の削除

 第八条の規定に違反して実施機関の内部で利用されているとき、番号法第二十条の規定に違反して収集され、若しくは保管されているとき、又は番号法第二十八条の規定に違反して作成された特定個人情報ファイル(番号法第二条第九項に規定する特定個人情報ファイルをいう。)に記録されているとき 当該特定個人情報の利用の停止

 番号法第十九条の規定に違反して提供されているとき 当該特定個人情報の提供の停止

2 第十二条第二項の規定は、前項の規定による請求について準用する。

(訂正等の請求手続)

第二十三条 個人情報の訂正、削除又は利用停止(以下「訂正等」という。)を請求しようとする者は、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した請求書(以下「訂正等請求書」という。)を提出しなければならない。

 訂正等の請求をしようとする者の氏名及び住所

 訂正等をしようとする個人情報を特定するために必要な事項

 訂正等を求める個人情報の内容

 訂正等を求める理由

 前各号に掲げるもののほか実施機関が定める事項

2 前項の請求をしようとする者のうち訂正の請求をしようとする者は、当該訂正を求める内容が事実に合致することを証明する書類を提出し、又は提示しなければならない。

3 第十三条第二項及び第四項の規定は、訂正等の請求について準用する。

(訂正等の請求に対する決定及び通知)

第二十四条 実施機関は、訂正等請求書を受理した日から起算して三十日以内に、訂正等の請求に応じるかどうかの決定(以下「訂正等決定等」という。)をしなければならない。ただし、前条第三項において準用する第十三条第四項の規定により補正を求めた場合にあつては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、やむを得ない理由により同項に規定する期間内に同項の決定をすることができないときは、その期間を三十日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、速やかにその延長の期間及び延長の理由を書面により前条に規定する請求書を提出した者(以下「訂正等請求者」という。)に通知しなければならない。

3 実施機関は、訂正等決定等をしたときは、速やかに当該決定の内容を書面により訂正等請求者に通知しなければならない。

4 前項の場合において、実施機関は、訂正等請求に係る個人情報の全部又は一部について訂正等に応じない旨の決定をしたときは、同項の書面に、当該決定の理由を付記しなければならない。

(是正の申出)

第二十五条 本人は、実施機関に対し、当該実施機関が現に保有している自己に関する個人情報の取扱いが、この条例の規定に違反して不適切であると認めるときは、その取扱いの是正の申出(以下「是正の申出」という。)をすることができる。

2 第十二条第二項の規定は、是正の申出について準用する。

3 是正の申出をしようとする者は、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した申出書を提出しなければならない。

 是正の申出をしようとする者の氏名及び住所

 是正の申出に係る個人情報を特定するために必要な事項

 是正の申出に係る個人情報の取扱いの内容及び是正を求める内容

 是正を求める理由

 前各号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項

4 第十三条第二項の規定は、是正の申出をしようとする者について準用する。

5 実施機関は、是正の申出があつたときは、速やかに必要な調査を行い、当該是正の申出に対する処理を行い、その内容(当該是正の申出の趣旨に沿つた処理を行わない場合にあつては、その理由を含む。)を、当該是正の申出をした者に対し、書面により通知しなければならない。

(情報提供等記録の提供先への通知)

第二十五条の二 実施期間は、実施期間が保有する情報提供等記録の訂正又は是正の実施をした場合において、必要があると認めるときは、総務大臣及び番号法第十九条第七号に規定する情報照会者又は情報提供者(当該訂正又は是正に係る番号法第二十三条第一項及び第二項に規定する記録に記録された者であつて、当該実施機関の長以外のものに限る。)に対し、遅滞なく、その旨を書面により通知するものとする。

(費用負担)

第二十六条 個人情報の閲覧に係る手数料は、無料とする。

2 第十二条の規定により個人情報の開示の請求をして、個人情報の写しの交付を受ける者は、当該写しの作成及び送付に要する費用を負担しなければならない。

3 電磁的記録の開示を請求して、電磁的記録の開示を受ける者は、開示の実施に伴う費用を負担しなければならない。

4 特定個人情報の開示請求において、実施期間は、経済的困難その他の特別な理由があると認めるときは、村長が別に定めるところにより、当該開示請求に係る手数料を減額し、又は免除することができる。

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外等)

第二十七条 開示決定等、訂正決定等、利用停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは利用停止請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第九条第一項の規定は、適用しない。

(審査請求があつた場合の措置)

第二十七条の二 開示決定等、訂正決定等若しくは停止決定等又は開示請求、訂正請求若しくは停止請求に係る不作為に係る審査請求があつたときは、当該審査請求に対する裁決をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、御蔵島村個人情報保護審査会に諮問し、その答申を尊重して当該審査請求についての裁決を行うものとする。

 審査請求が不適法であり、却下する場合

 裁決で、開示決定等(開示請求に係る個人情報の全部を開示する旨の決定を除く。以下この号において同じ。)、訂正決定等(訂正請求の全部を容認して訂正する旨の決定を除く。)又は利用停止決定等(利用停止請求の全部を容認して利用停止をする旨の決定を除く。)を取り消し、又は変更し、当該審査請求に係る個人情報の全部を開示する場合(当該開示決定等について第三者から反対意見書が提出されている場合を除く。)、当該審査請求に係る訂正請求の全部を容認して訂正する場合又は当該審査請求に係る利用停止請求の全部を容認して利用停止する場合

2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第九条第三項において読み替えて適用する同法第二十九条第二項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

第四章 御蔵島村個人情報保護審査会

(御蔵島村個人情報保護審査会)

第二十八条 実施機関の諮問に応じ、次に掲げる事項について審議を行う機関として、御蔵島村個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。

 この条例の規定により審査会の意見を聴くこととされた事項

 前条に規定する審査請求に関する事項

2 審査会は、委員5人以内で組織する。

3 委員は、識見を有する者その他村長が適当と認める者のうちから村長が任命する。

4 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

5 委員の任期が満了したときは、当該委員は後任者が任命されるまで引き続きその職務を行う。

6 審査会は、審議のため必要があると認めるときは、審査請求人、実施機関の職員その他関係者の出席を求め、意見若しくは説明を聴き、又はこれらの関係者に対して必要な資料の提出を求めることができる。

7 審査会は、意見書又は資料の提出があつたときは、当該意見書又は資料の書面の写し(電磁的記録にあつては、当該電磁的記録に記録された事項を記載した書面)を当該意見書又は資料を提出した審査請求人等以外の審査請求人等に送付するものとする。ただし、第三者の利益を害するおそれがあると認められるとき、その他正当な理由があるときは、この限りでない。

8 審査請求人等は、審査会に対し、審査会に提出された意見書又は資料の書面の閲覧(電磁的記録にあつては、記録された事項を審査会が定める方法により表示したものの閲覧)を求めることができる。この場合において、審査会は、第三者の利益を害するおそれがあると認めるとき、その他正当な理由があるときでなければ、その閲覧を拒むことができない。

9 審査会は、第七項の規定による送付をし、又は前項の規定による閲覧をさせようとするときは、当該送付又は閲覧に係る意見書又は資料を提出した審査請求人等の意見を聴かなければならない。ただし、審査会が、その必要がないと認めるときは、この限りでない。

10 審査会は、第八項の規定による閲覧について、その日時及び場所を指定することができる。

11 審査会は、審査請求人又は参加人(行政不服審査法第十三条第四項に規定する参加人をいう。)の申立てがあつた場合には、当該申立てをした者(以下この条において「申立人」という。)に口頭で審査請求に係る事件に関する意見を述べる機会を与えなければならない。ただし、当該申立人の所在その他の事情により当該意見を述べる機会を与えることが困難であると認められる場合には、この限りでない。

12 前項本文の規定による意見の陳述(以下この条において「口頭意見陳述」という。)は、審査会が期日及び場所を指定し、審査請求人、参加人及び諮問をした実施期間(以下「審査請求人等」という。)並びに処分庁等(行政不服審査法第四条第一号に規定する処分庁等をいう。第十五項において同じ。)を招集してさせるものとする。

13 口頭意見陳述において、申立人は、審査会の許可を得て、補佐人とともに出頭することができる。

14 口頭意見陳述において、審査会は、申立人のする陳述が審査請求に係る事件に関係のない事項にわたる場合その他相当でない場合には、これを制限することができる。

15 口頭意見陳述に際し、申立人は、審査会の許可を得て、審査請求に係る事件に関し、処分庁等に対して、質問を発することができる。

16 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

17 前各項に定めるもののほか、審査会の組織及び運営に関し必要な事項は、村長が規則で定める。

(答申書の送付等)

第二十八条の二 審査会は、諮問に対する答申をしたときは、答申書の写しを審査請求人等に送付するとともに、答申の内容を公表するものとする。

第五章 雑則

(苦情の処理)

第二十九条 実施機関は、当該実施機関が行う個人情報の取扱いに関する苦情について、迅速かつ適切に対応しなければならない。

(苦情相談の処理)

第三十条 村長は、事業者が行う個人情報の取扱いについて苦情相談があつたときは、迅速かつ適切にこれを処理するよう努めるものとする。

(事業者に対する指導及び助言)

第三十一条 村長は、個人情報の保護を図るため、事業者に対し、適正な個人情報の取扱いについて、必要な措置を講じるよう指導又は助言を行うことができる。

(制度の周知徹底)

第三十二条 実施機関は、村民等がこの条例を適正かつ有効に活用できるようにするため、この条例の目的、利用方法等について、広く周知を図るように努めなければならない。

(他の制度との調整)

第三十三条 この条例は、他の法令等により個人情報(特定個人情報を除く。)の開示請求、訂正等の請求ができるときは、適用しない。

2 この条例は、統計法(昭和二十二年法律第十八号)第二条に規定する指定統計に係る個人情報及び同法第八条第一項の規定により総務大臣に届けられた統計調査に係る個人情報並びに統計報告調整法(昭和二十七年法律第百四十八号)の規定により総務大臣の承認を受けた統計報告(専ら統計を作成するために用いられる事項に係る部分に限る。)に係る個人情報については、適用しない。

(実施状況の公表)

第三十四条 村長は、毎年一回、各実施機関の実施状況を取りまとめ、公表しなければならない。

(委任)

第三十五条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

(施行期日)

第一条 この条例は、平成十七年四月一日から施行する。

附 則(平成二七年条例第八号)

(施行期日)

この条例は、番号法附則第一条第四号に掲げる規定の施行の日から施行する。ただし、特定個人情報の提供の制限に関する規定は、番号法附則第一条に掲げる規定の施行の日、情報提供等記録に関する規定は、番号法附則第一条第五号に掲げる規定の施行の日から施行する。

附 則(平成二八年条例第七号)

(施行期日)

1 この条例は、行政不服審査法の施行の日から施行する。

(経過措置)

2 実施機関の処分又は不作為についての不服申立てであつて、この条例の施行前にされた実施機関の処分又はこの条例の施行前にされた請求に係る実施機関の不作為に係るものについては、なお従前の例による。

御蔵島村個人情報保護条例

平成17年4月1日 条例第12号

(平成29年5月30日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第4節 情報の公開・保護等
沿革情報
平成17年4月1日 条例第12号
平成27年9月15日 条例第8号
平成28年3月31日 条例第7号